LAギャングストーリー - diary.jgs.me

GW前半戦はワイワイ複数人で映画みたので、後半戦はソロ映画館を堪能している。一本目は「LAギャングストーリー」。キャストだけでご飯三杯いける!
下馬評通り、正直話はペラペラだったけれど、キャストはもちろん演出がサイコーだった。パンフレットを読んだら、監督が「ゾンビランド」の方だそうで、ある意味で納得した。「ゾンビランド」がいいのは、演出がすごい面白いのもあるし、キャラクターメイキングがすごいいところだとおもっているし、刹那的なストーリー展開もテーマとマッチしていてよかった。
対してこの「LAギャングストーリー」は、キャラクターが立っていたし、40年代らしい(といっても映画とかLAノワールでしか知らないけど)雰囲気はとにかくサイコーだった。キャラクターでいうと、登場人物みんないいキャラしててアッセンブルするくだりはすげえアガった。MIB3ジョシュ・ブローリンはノワールらしい寡黙で情熱的なタフガイだし、ドライブライアン・ゴズリング40年代っぽい格好からエマ・ストーンを誑しこむところからとにかくよかった。家族想いの電気技師や、西部劇のガンマンのような老練、そして彼を師事するメキシカン、んで崖っぷちの男でああいう役をやってた彼が今作ではナイフ使いの超カッコいい警官をやってる!なによりショーン・ペンね。実際のコーエンはあんな感じじゃなかったらしいけど、娯楽映画でのコーエンの描き方だとあれが正解なのかも。雰囲気でいうと、あのドラム式マガジンのマシンガンやら、ショットガンやらマフィアモノっぽい雰囲気アリアリだったし、音楽のセンスもメチャいい。そしてなによりもパブ「スラプシー・マキシーズ」の外観からセットからアールデコの傑作ですごいよかった。
ただねー、話が薄っぺらでねー。ギャング部隊側で「コーエンたちと俺たちの違いはなんだ?」みたいな掘り下げとかも特にないし、コーエンの悪虐描写が割と薄くてギャング部隊がなぜあそこまでやるのかみたいな描写とかもなかったのが残念。史実からいろいろ改変してるんだったら、もう思い切って娯楽映画に突き抜けてほしかったなあ。んで、娯楽映画でいくんだったらあそことあそこで死があるのはちょっとなあ。話はそんなに濃くないのに、後味がちょっと悪い。
まあでも面白いですよ。

May 4th, 2013 12:00am