Akonがエミネムのスタジオでの様子について語る。「彼はサラリーマンのようなスケジュールで動いてる」 | HIP HOP DNA

エミネムは、まじで音楽活動を「仕事」のようにやっている人なんだ。今までそんなアーティストとは会ったことはない。彼は9時にスタジオに来て、13時に昼休憩を取り、17時ぴったりにスタジオを去る。俺が彼とコラボをしたとき、俺はてっきり午後のセッションになると思って18時にスタジオに行ったんだ。そしたら「エミネムはもう帰ったよ」と言われた。
俺はエミネムに電話して「戻ってくるよね?」と聞いたら、彼は「いや今日はもう戻らないよ」と答えた。「え、冗談でしょ?」と聞いたら「マジ。明日9時にスタジオに行くから早起きしてきて」と言われたんだ。
その次の朝、スタジオに行ったら、9時ピッタリにエミネムが来た。ビートを聞いたりしながら、ヴァイブスがいい感じになったと思ったら13時だ。彼は「昼飯食べにいくわ。Akonは食べないの?」と聞いてきた。俺は腹が減ってなかったから、そのままスタジオでサビをレコーディングした。
ぴったり1時間の休憩を取り、彼はスタジオに戻ってきた。レコーディングをしたサビを聞かせ、彼がラップを入れる番になった。エミネムがレコーディングしはじめて、いい感じに半分ぐらい録れたところで彼は「17時になるからもう帰るわ」と言い始めたんだ。俺が「え、もうすぐで終わるけど、ラップのパート完成させないの?」と聞いたら、「いや、明日録る」と彼は答えた。その次の日、また朝9時にきて、彼はラップのパートを完成させた。
エミネムにスタジオが嫌いなのか?質問したことがあるんだ。彼はこう言ってたよ。「いや、俺はここにいるのが好きだよ。でも俺は”仕事”のように扱いたいんだ。そんなハードスケジュールを普通のことにしたくないし、音楽がストレスになるのも嫌なんだ。必要以上にスタジオにいることはしたくないし、娘と一緒に過ごす時間を大切にしたい。」ってね。
俺はそれを聞いて、「確かに、それが正しいのかもな…」って思ったんだ。俺も製作中は3〜4日間ぐらい家に帰らなかったりするし、家族にも会わなかったりする。でも正直早く帰って、次の日にレコーディングしても別に何も変わらないんだ。今日やっても、明日やっても常に作り続けているなら、そんなに急ぐ必要もないんじゃないかな、と気がついたんだ。