映画モザイク問題が再燃している件(俺の中で) - diary.jgs.me

先日「ジャージー・ボーイズ」と「ニンフォマニアック」を二本立てしたあとに某なすまなご両人とまな邸で餃子食べながら「パプリカ」をみた日があった。ちなみにこの3本だと「パプリカ」が一番面白かった。
それはそれとして、問題は「ニンフォマニアック」である。ラース・フォン・トリアー監督は「アンチクライスト」以来だとおもう。ちなみに「アンチクライスト」は当時田舎に住んでいたのでオンデマンドレンタルでようやく見れた、というような映画でその監督の新作が電車でパッと行って見れるというのは幸福なことだと感じた。
で、この「ニンフォマニアック」は訳すと色情狂という意味で、R-18で公開されているだけあって合体シーンも出てくるし、チンポもよく出る。しかし、それに全てモザイクがかかっているのである。セックスとは違う主題を描く映画性器が出ちゃうのでそれをモザイクする(たとえばハングオーバー)のはともかく、愛、そしてセックスを描く映画でチンポにモザイクをかけるとはどういう了見なんだ、とみながら頭にきてしまった。
似たことが「ぼくのエリ」という映画であって、これは吸血鬼の少女が「実は去勢された男の娘だったのでした」という盛大な性的倒錯を「去勢痕を見せる」という実に映画的な手法で描いていたのだが、これが日本では盛大にモザイクされていたのだった。当初みたときは、なんのこっちゃさっぱりわからずスルーしていたのだけれど、後々そういうことなんだと判明してオイオイ…となったのだった。
9月に開催されたカナザワ映画祭で「スペッターズ」というバーホーベン監督の処女作を鑑賞したのだが、これには潔くポンポンチンポが出てくる。男3人でノギスでチンポの長さを測りあって一番デカいやつが三人が意中の女の子をセックスに誘う、みたいな描写が出てくるんだけど「まず勃起させようぜ」なんつって3人でしごきはじめる。これがめっちゃ滑稽で笑えるんだよね、別にこれぐらいならまあモザイクあってもいいんだけど、チンポも映像表現なんだな、なんて思ったりした。チンポほど(女性器もアレだが)身近で、下品で、卑猥で、そしてグロテスクな画ってそうそうない。
だから、そういった映像をいれていたはずなのに、それがモザイクされているんだからもはや作品監督への冒涜にも近い。実写版ルパン三世で全編にわたって小栗旬の顔にモザイクがかかっているようなものである。
そもそも、R-18で公開されているんだし、みにきてる側はチンポ出てくる準備できてるようなもんなんだしモザイクかけるのやめてほしい、ほんとに。誰が誰に配慮するためにこんな事態になっているんだろうか。とはいえ、ヒック2みたいにそもそも公開すらできない映画もある一方で、こんな際どい作品をモザ有りでも公開してもらえていることには感謝したい。

October 15th, 2014 2:54pm