乱歩アムネシア 二十一番目の人格 第1巻 感想 (ネタバレあり)
あんまり公に
駕籠真太郎が好きだという話を声を大にして言うことはないのだが、たまたまそういう機会があって(どういう?)、そういや新作なんか出てたりしないかな?と雑に
Amazon で検索したら、まさかの
江戸川乱歩オマージュの新作出ててひっくり返った
いやあ....みんな乱歩本当に好きだよねえ.....かくいう自分も乱歩に鍛えられて自我を作ってきたのだが...
大枠としては
怪人二十面相の娘・マユミが、変装しすぎて多重人格になってしまった父を探して世界の気の狂った街をさすらうという
黒蜥蜴以降は剥製となった黒蜥蜴姉さんからタレコミがあってイカれた街へ行くというパターンになっていく
あと、割と全編を通して
人間椅子勢がかなりの大活躍でいちいち爆笑した
人間椅子読んだ時のなんとも言えねえ背徳感というか....ゾクゾクした感じホント忘れらんねえ
それぞれの街はいつもの駕籠イズムで、1ネタを極限までエクストリームにしたような街がそれぞれ出てくる
冒頭の
屋根裏の散歩者だと、屋根裏ののぞきが発展しすぎて屋根裏に社会が出来上がっていくっていう、おおよそ書いててもバカバカしいのだが、マジでこういうナンセンス感が好き
少年探偵団編で
明智小五郎の助手という肩書きで
江川蘭子というキャラクターが登場するのだが、これって乱歩への当てこすりかなんかなのか?とおもって調べてみると、その昔江川蘭子という
合作探偵小説があったらしい
そんなことやってたんだなあ
江川から漏れ出てくる感じだと、この世界の少年探偵団はかなりマッチョな組織っぽい気配だが大丈夫か.....
パノラマ島綺譚でついにマユミが江川の手に落ちるんだが、まさかのマユミが二十面相の二十一番目の人格だったらしいことが明かされて「つづく」っていう
続編は来月らしいのでとても楽しみ
読んでる中で
石井輝男の
恐怖奇形人間を連想したのだが、巻末のキーワード解説で筆者が名画座で感銘を受けたって話を書いてて「だよね〜〜」ってなった