マッド・マックス: フュリオサ 感想 (ネタバレあり)
前日譚のコミックも読んで面白かったし、ゲームは途中から作業ゲー感出てきて微妙だったけど、とはいえアノ世界に没入する体験はなかなか良かった
確か
フュリオサの物語はアニメにするって話があったような?とおもっていたらやっぱりそうだったらしいことが
パンフに書いてあった
というか
前田真宏版マッドマックスみたかったな...
前田さん監督ってことは
カラー版マッドマックスがある世界線があったってコト....!?
トリガー版だったらジョーが主人公でアポカリプティックになっていく世界の中、
武器将軍や
人喰い男爵たちと出会ってチームアップしてシタデルを運営するまでに至る
スカーフェイスみたいなハナシでやってほしいな
ていうかそれはまんまコミック版前日譚か...
Fury Road を
カノンとして、外典は実写映画ではないフォーマットで製作されてほしいな〜という気持ちが結構あった
前作のエッセンスを残しつつ、話のケリをしっとりつけようとする感じ....かな?
一応
トム・ハーディの続編も予定してるらしいけど、全然違うテイストでやってほしいな
予告で
クリヘムってこんな声だったっけ?っておもってたんだけど、パンフによると
ソーから離れるために発声を悩んでいたらしい
こういうところがクリヘムちゃんとしててイイなあと
一度ハマり役をやってしまうとずっとソレになっちゃう問題を自覚しているのだなあ
カモメの鳴き声と祖父の声を参考に
ディメンタスというキャラクターを作り上げたらしい
パンフでクリヘムは出番じゃなくても現場を見守っていたらしく「
メル・ギブソンもそうだったんだよ」と持ち上げるミラー、いい人たちだ...
話の構造として、Fury Road の展開を知ってるわけなのでフュリオサがいかに故郷に帰らんとしてたとしても帰れずに
シタデルで暮らしているのは確定しているので、話の盛り上げをどうすんのかなあ?と懸念していたし、ライバルとしてクリヘムが出てくる予告をみてから尚じゃあそれは Fury Road で
イモータン・ジョーにするソレとカブっちゃわね?とおもった
結局 Fury Road でイモータンには「かつてお前が妻として迎えようとした人間だぞ」ということを明かし、本作ではクリヘムに「かつてお前がなぶり殺した女の娘だぞ」ということを明かして殺すという
ん〜、まあ両方ともわからいでもないが、特に後者の方はかなりいたぶって殺しているので執着がありすぎる感じがする
というか、イモータンには焼印を入れられてるし許せねえ気持ちもわかるけど、ディメンタスの仕打ちに比べるとイモータンにそこまでする?という気にさえなってしまう
娘の一大事にダッと駆けていくシーンだけで「ああ...」と
あとは子役の
アリーラ・ブラウンもどこで切り替わったのか分からないぐらいソックリでびっくりした
最初はもしかしたら
スター・ウォーズでやってるみたいなモーキャプでアニャの顔を嵌めてるのか....?? とおもったぐらい
何気に Fury Road からもう10年が経とうとしているって事実にびびるが、
パンデミックも挟んだせいか、単に技術が進歩しているという話なのか、アクションシーンが明らかに
CG っぽいシーンがいくつかあって、そこは結構冷めた
Fury Road が Fury Road なのはやっぱり偏執的にアクションをちゃんと撮影しているからこそだとおもってるし
若きフュリオサに助け舟を出してくれるジャックはまんま
マックスで、そこもなんかこう新味がないなあと感じるあたり
これみよがしにソードオフのショットガンを贈ってくれるあたりはシリーズファンとしてはついついアガってしまうわけだけども
中盤あたりで
リクタスの部屋にフュリオサが拉致されるシーンがあるが、リクタスの部屋がめちゃくちゃ気持ち悪くて、リクタスの無邪気さが垣間見えて、今の行動も全て予測がつく感じが本当に最悪だった(褒めてる)
そこで機転を利かせたことが警備隊長に昇り詰める布石になるわけだが...
クリヘム演じるディメンタスもクリヘム自身の狂気性が乗り移っててナイス人選....!!
ところで、最近
アーケインの感想にも書いたけどどうして男たちは因縁のある子供を育ててしまうのかね?
ディメンタスはギリ「健康そうな子供」がもう貴重な時代だから....ってことな気がせんでもないが、それにしてもそんな禍根を残すようなことをしなけりゃいいのに...
ウォーリグを巡ってのカーチェイスシーンは新たな試みとしてタンク側に回転モーニングスターみたいな武器がついてたり、襲撃する側が飛んできたりとがんばってるとはおもうが、どうしても二番煎じに見えてしまったなあ...
まあもちろん Fury Road でも「これ
マッドマックス2じゃん」とはおもったけど、あまりにブラッシュアップされててサイコーだったのだな...
バレットファームのシーケンスはなかなか良かった、マッドマックスだった
人喰い男爵が相変わらず乳首イジってたのも良かったナ...
オチはヒストリーマン?の語りなのもあって、やや抽象的な見せ方なのかなあ、ともおもうが蛇足に感じた
個人的にはジョーの妻たちを誘拐するくだりだけでよかったかな...
エンドロールで Fury Road の回想シーンが流れるのも、本作をみてから Fury Road を見返したら結構くるものがあるだろうな〜、帰ったらちょっとみよ〜...とおもってたとこに挿し込まれてきて、うんまあ、ありがたいんだけどそこは独立した作品としてドロップしてくれよォ!いらんサービス〜〜と下がった
別人組が「別人じゃん!」になるじゃんね
あとどうしても
インターセプター号を出したかったのか、マックスらしき風貌の引きの画が出てくるが、それも別にいらねェよ〜〜
ウェイストランドが狭く感じるじゃん...
イワオニ族が出てくるのは良かった、ナイスサービス
出役をはじめ、作り手の皆さんの心意気は感じるし、そこいらの映画に比べたらそりゃもう面白いわけだけどやはり超えるべき山が高すぎる(もっとも
ジョージ・ミラーはそもそも超えようとしていたわけではないのかもしれないが)し、そのために Fury Road のスピンオフでってのはちょっとセットアップがよくないよねぇ...