プレデター: ザ・プレイ 感想 (ネタバレがある!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)

プレデター: ザ・プレイ 感想 (ネタバレがある!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)
ここ数か月のマインドとして、腰を据えてみようとしてハードルを上げた結果結局みない...よりはカウチポテトでもいいからとにかく今一番気になってるやつをかけるってやつがある
その対象作として配信されてきたこの作品もぶつ切りで何回かに分けて全編みたんだけど、こんなおもろいなら自分専用のIMAXシアター建ててちゃんとみたかったわ!!!!!と後悔するぐらいおもろかった
最近ネタバレがあることを伝える温度感で興奮を表現しているかもしれない
てかなんでこれ劇場公開されなかったんやマジで
プレデターとはエイリアンvsプレデターで出会ったクチで、エイリアンシリーズもだいぶ周回遅れでみてるし、1作めもシュワルツェネッガーが昔でてたやつ~ぐらいの印象で
監督のダン・トラクテンバーグは直近だとザ・ボーイズのを手がけてたのと、ブラック・ミラーのメタジャンルものとも言える「現実拡張ゲーム」の回の監督
流暢な日本語を話すゲーム会社?の社長が出てくる回
アティチュードはザ・ボーイズに通底するものがあるし、ジャンル映画にひと捻り加えておもろくするのはブラック・ミラーにもそのエッセンスがあった
ざっと現実拡張ゲームの方見返したんだけど、プレイでも印象的なグレートプレーンズの広大な風景に人間がポツンといるみたいなショットはでかい屋敷にポツンと人が入っていくみたいな画づくりと似ている
大自然の中で人間というと野火を一番連想するが
あっちの方は人間の愚かしさみたいなのが伝わってくるけど、本作では狩人として自然と共生していたコマンチ族の人々の暮らしぶりを想像させてくれる
ヨーロッパの人々が西進してきたあたりのネイティブアメリカンの話でいうとどうしても Assassin’s Creed III を思い出してしまう
ディティールは忘れちゃったけど、いわれもなく迫害されてきた人々を描く意欲作だったとおもう
ゲームとしてはその次のタイトル Assassin’s Creed IV Black Flag の方が名が知れてるかもしれんが
あとはやっぱりアポカリプトだなあ
言語の部分はそんなに自信ないのでわからないんだけど、当時の人々って英語と母国語のバイリンガルだったのかな?さすがに映画としてのみやすさ優先で英語多めにしたのか、当時こんなもんだったのか気になる
フランスの人たちがちゃんとフランス語(ちゃんとかは判別しかねるが)話してたのも良い
こういう映画だとフランスっぽい恰好だけで英語喋ってたりすることあるから...
そういうなんやかんやはともかく、本作が今年ベストたらしめてるのは主人公ナル役のアンバー・ミッドサンダーの身体能力の高さといい佇まいといい、説得力があるのが8割ぐらいだとおもう
ホモソ感ある狩人の男たちの中で、認められたい...!という思いを募らせながら狩りに同行している
ナルの狩りスタイルは他の者とは違って頭脳派というか、獲物のトラッキングだったり、道具の改良だったり、薬草に詳しかったりってのを通じて戦うっていうスタイルなのも良い
中盤くらいかな?黄色の花弁が血の巡りを遅くする~というアイテムとして登場した時点でプレデターの特性を知ってるので「ははぁ...」となるわけだが
一方でハンタークルー一行もあの手負いの奴どーすんだろ?とおもったら即席で担架つくって運ぶのね!賢い!って
ナルもすごいけど、なんだかんだ男たちもそれなりに集団行動できるし、一人一人がそれなりにサバイバルスキル持ってるのだよなあ...
プレデターが使い捨てていった武器を拾って集めてるのもなんかイイ
あとはニーチャンのダコタ・ビーバーズのナイスアシストぶりにもグッときてしまった
自分も妹のいる兄なので結構感情移入してしまう
兄のちょっとイヤなとこも描いてて、自分もそういう面があったと今では反省しているので、そういうところもまた
「おれはここまでだ...」みたいなことを言い出した時にやめてくれーーーーって結構おもってしまった、クライマックスのタイマンファイトを考えるとまあここでの退場は仕方ないと分かってはいたが、それでも....
ラストのタイマンファイトの前にビシッとキメのメイクするシーンもマジで最高だった、Fury Roadフュリオサを思い出す
おれも仕事前になんかキメるようにしようかな...
前作たちへのオマージュと言及は1作目はプレデターが泥の中からヌッと現れるところ(逆転しているが)、2作目はあの謎の銃が出てきた!!!!ってところ
でも、1990年代の時点でナルが持ってた銃をプレデターたちが持ってたってことは...........とエンドクレジットであらすじを壁画風に紹介していって、最後に空から複数の宇宙船らしき船が襲来していたことから何か予感させるものがあった
あとは犬が最後までしっかりとサポートしてくれてグッジョブ!
飼い主を気遣ってネズミを持ってきてくれるのもけなげ
狩りをしている人たちって、食物連鎖の最前線にいるというか、ただ食糧を狩っているわけではなくてリスペクトを持ってファイトしている面があるとおもう
ついこの前捕鯨のドキュメンタリーみてて、砲手の人が急所を一撃で射貫くことで苦しむ時間を短くすることを代々テーゼとしてきたというようなことが描かれていた
これらを呑気にマクドなんかを食いながらみているあたり、自分の欺瞞さというか自分に呆れてしまう気持ちも多分にある
30年ちょっとほぼ毎日なんらかのメシは食ってるわけで、それは往々にして命をいただいて自分の命をつないでいるわけだが、現代に生きる我々は命をいただく部分を完全に外縁化外部化してしまっているというか、深く考えないようにしてうまい肉を食うという快楽だけで生きているのは否定できない
これは畜産のドキュメンタリーかなんかをみてしばらく肉料理が受け付けなかったが、喉元過ぎればなんとやらである...
一方で最前線で暮らしている人にとってはいつ自分が食われる側になってもおかしくない状態で生きているわけで
プレデターの一族は享楽的に狩りをしているのかもしれんが、それでもせこい感じで戦うわけではなく正面から戦いを挑んでるのだから偉い
自分だったら技術有利を利用して遠くからチュンチュン戦うね...(せこい)
クマと戦うのも口径のデカい銃でズドンじゃなくてぶん殴って倒すんだもんなあ
でもどんなに狩る側がリスペクトを持って狩ってたとしても、狩られる側(プレイ)からしてみれば青天の霹靂で殺されるわけで
それは何をどうやったって理不尽な話なんである
ヨーロッパの人びとがどんなマインドを持っていたところで原住民を虐殺していったことには変わりないし
クライマックスでプレデターを罠にかけて狩るのはもちろんガン上げの展開ではあるけど、狩る狩られるみたいなテーマ的なところからいくとプレイにならないためには常に自分が狩る側にいることだ、という適者生存の模範解答みたいな非常に残酷な話になってしまうけどそれでいいんだろうか....というようなことをあとあとから考えてしまった
ギャンブルでカモが見当たらない...?じゃあそれは自分がカモなんだ今すぐ逃げろ的なやつ