クロニクル - diary.jgs.me
クロニクルを富山でみてきた。観測範囲でとても評判がよかったので、予告編もみずに前情報は「高校生がなんか超能力」ぐらいしかなかった。いつも通りネタバレ含みでやんす。
はじまると主人公がカメラを回し始めたので「アッ!これは
POV映画だな!?」と危険察知能力みたいなものを発揮した。POV映画は好きなんだけど、ハズレの多さに定評のある手法なので警戒したのだった。とはいえ、そんな警戒なぞ杞憂だったのだけれど。POVの十八番はホンモノの映像が流出したようにみせかける
フェイクドキュメンタリーにある、いや、あったのだ。クロニクルによって全てのフェイクドキュメンタリーは過去のものとなったとおもう。
クロニクルがすごかったのは、フェイクドキュメンタリー的な要素を全く含ませずに主観的なカメラからの映像をつなぎあわせてできているところだ。事件や事故が起きると
YouTubeに各々が撮影した映像がアップロードされて、それをみるのが恒常化して久しい。各個人のカメラや、
監視カメラなど
メニーカム時代を生きる我々にとって、クロニクルのこの撮影技法は自然に受け入れられる手法足りえるわけだ。そしてなにより、あの超能力でカメラを浮遊させて撮影するっていうアレを思いついた時点でスタッフの勝ちだよ!ずるい!
超能力の原因などには全く触れられずに進行するストーリー、
男子高校生3人の
ジュブナイルな日常に超能力が入り込むシーンは笑った(ガムのとことか、おばさんの車を移動させるとことか)。そしてあの空中浮遊から飛行シーンの気持よさったら!
そんな日常に次第に影が差しはじめ、物語は悲しい結末を迎える。それも含めて、とてもよかったし、しかもデビュー作とのことなので次回作に期待がかかりますなあ。
October 15th, 2013 11:17am