オビ=ワン・ケノービ (2022) 感想

マンダロリアンが面白過ぎたせいなのかもしれないが、はっきり言ってこのシリーズは期待値を大きく下回るかなりつらい作品だった
1話からしてもうなんとなくお察しだったけど、それでもこっから面白くなるのでは...!と毎週淡い期待を抱いていたが、最終話がもうこのシリーズのダメなところを全て詰め込んでるといってもいいぐらいのやつでぐったりした
スター・ウォーズに限らずだけど、間の話を描く時は、その後の展開がもう明かされているのでその後に出てくる登場人物たちがピンチになっても全くハラハラしない問題がある
特に本シリーズではレイアにしてもベンにしてもルークにしてもとりあえずみんな生き残るのは確定しているので、どんだけピンチになってもどうせ大丈夫なんだろうと、どうでもよくみえてしまう
ローグ・ワンでは逆に玉砕することがわかっているからこそ、クライマックスにかけて登場人物たちが刹那的に命を賭していく様がグッときたわけだけど、このシリーズでは全く真逆の効果を与えている
同じディズニーインフィニティ・ウォーでもエンドゲームの後にファーフロムが決まってたりしたので少なくともパッチンされた人々は生き返るのは確定だよなあ?というメタ読みがあった(が、エンドゲームは自分の想像力のしょーもなさを実感させてくれる最高のやつで脳が沸騰したのはいい思い出)
他にもドラマのロキでも "悪戯の神" が主人公だとハラハラしないのでは?どこの時系列の話をするんだろう?となんとなく心配していたのだけど、TVA だったり変異体だったり、めちゃくちゃ興味が持続する仕掛けが1話から全開で最高に楽しかった
シーズン2が楽しみ
改めてep3をみても(クライマックスのヨーダvsパルパティーン戦や師弟対決は単純におもろいので何回もみてしまう)、オビ=ワンよなぜトドメをささない!!!と何十回もおもったのを思い出したが、このシリーズでもベイダーはオビ=ワンを生き埋めにして、しめしめとばかりに帰っていくのに、なぜトドメをさしておかないんだ!!!となるし、その後覚醒オビ=ワンがベイダーをだいぶ追いつめるが、なぜトドメをささないんだ!!!!と10数年ぶりに全く同じ気分になった
カノンのチャンバラはやっぱり当時の技術的な制約からなのか、大味な感じがしてしまうがプリクエルのチャンバラはカッコいいとしか言いようがないよさがある
どうでもいいけど、最後の決闘でもし自分がベイダーだったら降下部隊引き連れていくし、オビ=ワンが着地したであろう地域一帯を空爆したりするね
まあ今の自分ならマスターに勝てるという傲慢さがベイダーなのかもしれないが
最終話でも子ルークを追うサードシスターという1話でもみたようなしょうもない追いかけっこがダラダラ続くし、船でもって追ってくる帝国のクルーザーから撤退戦をするってのはep8でみたやつだし、どうでもいいのつるべ打ちである
スター・ウォーズマナーからいっても、ああいう中型の船をテイクダウンする時はタイファイターを展開してとっとと破壊するんでは?とおもうし、単純に考えてクルーザーの主砲で狙いをつけて...ってアホなんかと
サードシスターはep6のベイダーよろしく土壇場で改心するわけだが、尋問官3人組にワイスピハンがいて活躍に期待してたのに全然出番なしでがっかり
ヘタにベイダーやレイア、ルークなんかの主要キャラクターを登場させずにタトゥイーンでローカルなちょっとした事件があって、それに PTSD のオビ=ワンが関与することでトラウマを克服していくみたいな構成の方がよかったんじゃね?とおもった
新3部作と同じ問題を抱えていて、せっかく新しいキャラクターが何人も出てくるのに既存のキャラクターが占めるウェイトが大きすぎて描ききれてなくてもったいない