わんだふるぷりきゅあ! ざ・むーびー!ドキドキ♡ゲームの世界で大冒険! 感想 (いろいろネタバレがある)
大前提として、個人的に好きだった歴代プリキュア映画作品を書いておくと、単体の映画作品として完成度が一番高かったのは
星のうたに想いをこめてで、オールスター映画としては昨年の
F、タッグ映画としては
シャンティアである
....ふまえて、本作はカテゴリ的には単体映画のタッグ映画風味....なんだろうとおもう
シャンティアが好きだったのは、きちんとお話として
ハートキャッチの面々との絡みがちゃんとあったし、ゲストキャラクターの掘り下げもちゃんとあったからなのであって
で、本作はそこがスッポリ欠けていて、告知で前作の
ひろプリと冬から続編シリーズがはじまる
魔法がゲスト登場するって触れ込みだったけど、物語的な絡みはなくて、あくまで義務的にというか.....プロモーション的に登場する感じで
F でコラボ技のオンパレードを浴びてる身からすると、久々に
アップドラフトシャイニング見れたりしたのはちょっと嬉しかったけど、使い回しかあ....ってあたりもガッカリポイント
前半....というか2/3くらいはタルかったんだけど、終盤になってゲームクリエイターのナツキと一応本作のヴィラン的ポジションのムジナとのエピソードが語られるあたりからかなり気持ちは持っていかれて、かつて交流のあった狸のことを想って作ったゲームのキャラクターが意志を持って....ってそれ
The Hex やん!!!!!!!!!ってなった
インディーで作ったゲームがうっかり当たっちゃって、デカい会社になっちまって....ってあたりも Hex やん!!!!!!!!となったんだけど、コレ Hex を知らない人からしてみたら何の話をしてるんだって感じになるし、Hex を知ってる人からしてみたら映画の核心的なネタバレになってしまうので両方を知ってる人にしか言えねえ!!っていう
ナツキがさりげなく「たくさん話したけど、たぬちゃんには伝わってなかったよね...」っていう台詞に対して
こむぎが「そんなことない!!」と熱弁するくだりはさすがにくらってしまった
しかしまあ、ここは複雑なところで、やっぱり愛玩動物と人間の関係性については思うところがあって、人語を話す犬としてのこむぎは、あくまでも動物を消費する人間側の想像上のキャラクターなのだとおもっていて、本編で対峙しているガオウ様と最終的にどう決着をつけるつもりなのかは分からないが、やはり相容れない面もあるのではないか.....と頭の片隅によぎってしまうのだった
それでも、このプリキュア作品の共通するテーマとして「気持ち」は時も場所をも超越するのだ、というのがあるとおもっていて、そこに本作では種も超えて伝播するのだ、という付け足しがあるのかなとここまでの本編をみていておもう
まーーー....あとさあ、公開日に行かねえ奴が悪いってのは重々承知しているけど、公式でも結構大々的にダイフクと悟の件をネタバレしてきてる割にはなんかすげー雑な扱いでかなーりガッカリした
未実装エリアに突入してしまったこむぎが、走って実装エリアに帰らんとするあたりは画的にも盛り上がりポイントだったとはおもうけど、テーマ的にもっとゲーム内世界のエターナル不変さと現実世界の刹那さをこむぎに突きつけてくるような展開だったらなお好みだった
こむぎに「犬の寿命はどれぐらいか知ってるか?絶対にいろはよりも先に自分が死ぬんだぞ?それはイヤだよなあ?ずっと一緒にいたいんだろう?この世界ならその望みは叶うんだぞ?」とムジナが揺さぶってきてほしかった
それに対して、こむぎが「それでもいろはの未来のためを想って帰らなくちゃいけないんだ」「たとえ自分が先に死ぬんだとしても、いろはなら絶対忘れないでいてくれるし、忘れないでいてくれることが自分にとって幸せなんだワン」つって帰ってくるの.....どう??
まあ女児向けにしては重すぎるだろというのはわかるが....