ばしゃ馬さんとビッグマウス - diary.jgs.me

を、ゆきよとみてきた。ネタバレあるヨ。
監督の吉田恵輔さんは小野恵令奈さんが出てただけでみた「さんかく」でとても好きになった。しかも、「時効警察」の麻生久美子さん(僕の中では麻生久美子といえば時効警察)と、関ジャニの中でも特に好感をもってる安田くんが出てるとあっちゃあみにいくしかないじゃないか〜〜!という具合で、予告編でテンションあがったのでみてきた。さすがに「さんかく」はカップルでみると大変なことになる映画請け合いだったから、多少は心配もあった。「純喫茶磯辺」はまだ未見なのでなんとも言えないけれど、「さんかく」ではあのリアルな居心地の悪い張り詰めそうな空気を描くのがすごく上手くて、僕はある意味それを目当てにみにきているようなものだったけれど、前情報なしの隣に座ってたひとはダメージが大きすぎたようで劇中のそういうシーンで僕を殴って気を紛らわしていて、いろんな意味でニンマリしていた。例を挙げたらキリがないけれど、最初の飲み会のシーンだったり、元カレとメイクラブ失敗するシーンだったり見どころたっぷりだった。
パンフレットを読むと、監督と脚本家の二人がモデルとのことで、そういう意味でもリアリティがあってよかった。特にね、元カレんちで「夢ってどうやって諦めていいかわからない」って独白するシーンで思わずグッときた。ところで、僕は全然脚本書きとは違う仕事になる予定だけれど、居酒屋でノートパソコン取り出してカタカタすることはあるので麻生久美子演じる馬淵さんのストイックさみたいなところに共感できるし、安田くんの天童のビッグマウスっぷりにもついつい共感することが多くてやはりみるひとにダメージを与える映画だった。まあ、そこがいいんだけどサ。
映画的なところでは、パンフレットにも書かれていたけれど、端的に言えばパソコンに向かってカタカタしてるだけのアクションにどうやってカタルシスを持たせるか、みたいなところで終盤の二人が脚本を書いてそれを見せ合って〜のシーンはものすごいカタルシスあってよかった。あと、冒頭がこの映画自体の脚本を少し見せるという手法だったので、かなり最初の方から「二人がこの映画の脚本を書いてサクセスする」みたなオチだったらイヤだな〜とおもっていたら、結構そうなりそうな流れになっていくんだけど、最後は監督らしい酸っぱい終わり方でなぜか安心した。「さんかく」では糸が張り詰めるような終わりだったけれど、今作は麻生さんが清々しくみえてよかった。
監督、次回作が控えているそうで楽しみになった。今後も僕らをモヤモヤヤキモキさせてほしいし、別の作風もみたいなあとおもう。

November 4th, 2013 10:20pm